WHTH・AFTERコロナ時代に取り残されないICT活用型自治会運営モデル事業

更新日:2021年05月06日

会場の様子
会場の様子2

1.実施団体

沖縄地域公共政策研究会 自治会コミュニティ研究・支援チーム

2.事業内容

•WITH・AFTERコロナ時代を見据え、ICT(特にZOOM)を活用した自治会等の効率的運営の
モデル活動を支援するため、主に下記の事業を行った(以下の詳細は「資料1」参照)。

〔実施内容1〕:地域ニーズの把握と推進体制の整備
A-1 大山区自治会事務局からのニーズ聴取(6/30~2月まで複数回)
A-2 大山区自治会の定期役員会(9/9)での説明・意見交換等
A-3 地元IT企業との講習企画及び事業実施に係る打合せ(10月~)
〔実施内容2〕:地域住民へのICTツールの普及・浸透
B-1「オンラインゆんたく会」による住民向けZOOM体験講習会を実施(10/11)
B-2 大山区自治会主催のPC基本講座に協力しオンラインイベント等への参加を促進
(1/16住民向け、2/9他区自治会役員向け)
〔実施内容3〕:オンライン会議とリモートイベントの試行的実践
C-1 自治会とのオンライン会議を複数回実施しZOOM操作習熟に寄与(8月~2月)
C-2 自治会のコアメンバー等を対象に「ZOOM運営操作講習会」(1/16)を実施
C-3 オンライン型「地域交流カフェ」(2/14)を実施し、他区自治会関係者等を交え、
ほぼ完全なオンライン形式で意見交換をするグループワークを実施
〔実施内容4〕:本事業の総括と成果報告会の開催
D-1 各イベント終了時に全員で事業を振り返り、次回に向けた課題整理を都度実施
D-2 2月末までに成果報告書作成、市民協働推進課による成果発表会参加

3.事業の効果

(1)オンラインゆんたく会 in 大山
1開催日:令和2年10月11日(日曜日)10:00~11:30
2参加者:計25名(公民館集合:オンライン参加=19:6、オンライン参加率24%)
3概要:このイベントではzoomの基本的使い方や様々な活用方法等を学ぶ、実践的な体験
会を行った。初心者でも参加できるように大山区公民館に会場を設けて、集合型(リア
ル)とオンライン型によるハイブリッド形式で実施した。参加者ほとんどから高評価を
得る一方、「手持ちのスマホ等の基本操作から教えて欲しい」という要望もあった。ま
た、老人会や婦人会等の方々にもオンライン活用ニーズがあることが分かった。

(2)ZOOM講習 -オンライン会議を開こう
1開催日:令和3年1月16日(土曜日)15:00~17:00
2参加者:計21名(公民館集合:オンライン参加=17:4、オンライン参加率19%)
3概要:このイベントでは、大山区自治会の会員である株式会社沖縄電子に研修業務を依頼
し、老人会や婦人会など地域の方々に参加を呼びかけ、Zoom会議を開催・運営するスキ
ルを学んだ。前回同様にハイブリット形式開催で、講習会場では研究チームメンバーが
受講者をサポートし、地域の方々にZoom操作を実践的に体験してもらった。参加者から
は「ホスト運営方法が知れてよかった」という声がある一方、「専門用語がよくわから
ない」等の声も一部あり、情報ツールを扱う個々人の「ギャップ」を改めて認識した。

(3)地域交流カフェ with 大山自治会
1開催日:令和3年2月14日(日曜日)14:00~17:00
2参加者:計28名(公民館集合:オンライン参加=9:19、オンライン参加率68%)
3概要:このイベントは本事業の締めくくりにふさわしく、ほぼオンライン形式で開催で
きた。参加者も大山区民のみならず、他区の自治会役員や地域づくりに興味のある様々
な方が参加して、「コロナ禍における地域の困りごとは?」、「コロナ禍において自治会
等を活性化するアイディアとは?」という2つのテーマで、オンライン上でグループワ
ークを行った。進行も円滑に進み、地域活性化のための多様な視点やアイディア等を共
有できた。参加者からは「オンライン交流会は初めてだが勉強になった」等の声ととも
に、「今後もこの活動(自治会等へのICT支援)を継続してほしい」との声があった。

4.活動を通して見えてきた今後の課題

(1)自治会等の活動におけるZOOM利用については、まだまだ未経験者が多いという課題
がある一方、参加者らのアンケート結果等からは、講習会等での実践を通じて、その
有用性の認識拡大と波及効果は大きいものがあると改めて認識できた。
このことから、ZOOM等のオンライン会議アプリ活用の浸透を図る実践的講習会等を
今後も継続し、更に広範囲で行うべきものと思料。

(2)本事業を通じ、PC機器やZOOM等のオンライン会議アプリ操作に対する知識や技能な
ど、個々人の状況(特に年齢)によるギャップが大きいという課題を再三認識した。
この背景には、そもそも自治会活動に積極的に参加する若年者が減少し、加入者の高
年齢化が進んでいるという根本的な課題があるとの、自治会側からの声があった。
このため、次年度もPC初心者や高年齢層向けの基本的操作法講習を継続する必要が
あるとともに、これまで自治会活動等に興味のなかった若年者層に興味をもって参加
してくれるような、新鮮味のあるZOOM講習やオンラインイベント等の企画を積極的に
展開すべきものと思料。

以上を踏まえ、今後の展望は次のとおり
【展望1】
次年度以降は、対象を市内複数の自治会等に広げ、ZOOM等のオンライン型アプリの実
践的利活用を促進し、もって市内の自治会活動等を活性化する広域的展開が望まれる。

【展望2】
今年度に引き続き、ZOOM等のオンライン型会議アプリの初心者向け講習会や体験会等
を行うとともに、ZOOMの「ブレイクアウトルーム」という便利な機能を使ってグループ
ワークを実施した今回の「地域交流カフェ」のような、地域づくりに寄与するオンライ
ン型意見交換会等を開催し、学生や若いファミリー層などの多様な年代層や地域づくり
関係者等を巻き込み、地域を活性化させるような様々な意見やアイディアを共有してい
く事業を積極的に展開することが望まれる。

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