令和3年度 学生がデザインするまちづくり講座 第4回ニュースレター

更新日:2021年11月02日

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令和3年度「学生がデザインするまちづくり講座」

この講座は、宜野湾市と琉球大学が連携して実施するまちづくり講座です。

自治体職員や地域で活動する方の講話、宜野湾市のまち歩き(フィールドワーク)などを通して、高校生、大学生、社会人が宜野湾市の地域課題や地域資源を発見し、解決策や地域活性化策などを主体的考える実践的な講座となっています。

※本講座は、琉球大学が実施する「初級地域公共政策士」資格取得のための履修科目の一つとなっています。

事業実施の経緯

琉球大学では「沖縄産学官協働人財育成円卓会議」の提言を踏まえた人材育成に取り組んでいます。その一環である「初級地域公共政策士」資格プログラムにおいて、「自治体のお題解決プログラム」を実施しています。

令和元年度に、琉球大学と宜野湾市の包括連携協定に基づき、宜野湾市をフィールドとして講座を実施しました。

宜野湾市の近隣には、高校や大学など多くの学校が立地していることから、宜野湾市の人財である若い学生の力を活かしたまちづくりが提案されました。

その提案を受け、令和2年度より琉球大学と宜野湾市が連携して「学生がデザインするまちづくり講座」を実施しております。

令和2年度からは、高大連携の一環として宜野湾高校にも協力いただき、高校生、大学生、社会人が共にまちづくりを考える講座を実施しました。

令和3年度においても、多様な団体と更なる連携を図り、市民協働のまちづくりを推進していきます。

第4回 授業内容

第4回は、FMぎのわん株式会社代表取締役の山内一郎氏による「地域における企業(コミュニティFM)の取り組み」の講演が行われました。

まず、山内一郎氏より、「FMぎのわん」について説明がありました。

  • 宜野湾市、北谷町を中心に放送しているコミュニティFMラジオ放送局である。
  • 2015年10月、宜野湾市初のコミュニティFMとして開局し、今年で6年目になる。
  • 売上の90%が広告費用と番組料金である。

次に、FMぎのわんが、地域と連携した番組の説明がありました。

  • 宜野湾市や観光振興協会、商工会女性部、PTA連合会、普天間高校、社会福祉協議会など様々な団体と連携した番組がある。
  • その中でも、特に市社会福祉協議会と連携を強化したことで、地域の福祉まつり、自治会加入促進、ひとり親世帯へのランドセル寄付の呼びかけ、広報人材育成講座の開催、あしながプロジェクトinぎのわんの立ち上げなど様々な事業を展開することができた。

そして、地域に関わっていくことで、地域における様々な社会課題に取り組んでいく事(FMぎのわん地域支援部設立)になった経緯のお話がありました。

  • 「あしながプロジェクトinぎのわん」は昨年5月、コロナ禍で貧困世帯が増加したため立上げたプロジェクトである。ラジオやSNSで食糧支援を呼びかけ、集まった物資を宜野湾社協を通じて、ひとり親世帯や貧困世帯へ配布するという、いわゆるフードバンク的な支援プロジェクトである。
  • 「あしながプロジェクトinぎのわん」や地域活動を進めているうちに、地域支援を本格的に行っていきたいと考えるようになった。特に、コロナ禍で増加しているDVや虐待を少しでも減らすことはできないか、ということに焦点をあてた。
  • 支援で大事なことは「継続性」「ニーズへのマッチング」だと考えるようになった。
  • その両方を行うため、FMぎのわん地域支援部という部署を新たに設立した。

FMぎのわん地域支援部の目的や概要、特徴などのお話がありました。

  • 活動の目的は、地域に暮らす人々が自分らしく幸せになるためのお手伝いを行う。特に、貧困問題や虐待、DVを減らすために活動していく。
  • 活動内容は、地域のニーズ調査、マッチング、ボランティアネットワーク作り、家事代行事業など。
  • FMぎのわん地域支援部の特徴として、公的機関ではなく、一般企業なので迅速で柔軟な対応ができる、支援の呼びかけをラジオ放送やネット放送で全国へ発信できる、一般企業から福祉事業所まで多種多様な業種がFMぎのわんに関わっており、マッチングによる幅広い支援が行える、ラジオ局なので様々な情報が集まりやすい、深夜12時までスタッフが常駐しているので夜間の対応が可能など。
  • FMぎのわんのメリットは、地域に根ざし、地域のリスナーを獲得できる。リスナーが増えると収益が上がる。企業イメージの向上などがある。
  • 地域のメリットは、公的な保護が届かない方や世帯(制度の狭間にいる方や世帯)に支援できる。セーフティーネットが行き届いた地域として地域力が上がる。

最後に、山内一郎氏より「地域に根ざさないと収益が上がらないコミュニティラジオの特殊性と地域のニーズがマッチしたからこそ、FMぎのわん地域支援部を設立することになった。地域に関わっていく事で、地域の方たちに恩返しをしていきたい。」というお話がありました。

その後、受講生はグループに分かれて、講演を聞いての感想やアイデアを出しあいました。

受講生からは「コミュニティFMは、地域の情報発信というイメージを持っていましたが、考えが変わりました」「ボランティア活動をいろんな意味で健全に運用していくために、ある程度の専門作業に対する報酬が必要だというのは、学びになりました」などの感想がありました。

本授業のテーマは「学生が参加したくなるようなまちづくり」です。

この授業の中から、学生と社会人などが協働で取り組む、市民協働のまちが実現していくことを期待しています。

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講義資料

琉球大学公式ホームページ

この記事に関するお問い合わせ先

市民協働課 市民協働係


〒901-2710
沖縄県宜野湾市野嵩1-1-1
電話番号:098-893-4497

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